浜松をこよなく愛するWriter Boo (ライター ブー) が、浜松の街中で食って旨かったもんを、独断と偏見で紹介するコラム。
浜松のどこが良いんだって?
そりゃー昭和な街並みと男の定番食が、俺の疲れた心と体を癒してくれるからさ。そんな浜松が好きだし、もっと知ってもらいたいと思っている。
お付き合い ヨロシク!
まだあるじゃん‼︎
この前、有楽街で人と待ち合わせをしてたんだ。相手は、残念ながら男だけどな。駅の方から歩いて来て、いつもならマツキヨの所を曲がって有楽街に入るとこだが、その日は待ち合わせまでの時間があったから、春華堂の横の路地に入ってみたんだ。
そしたら、まだあるじゃん‼ 「カレーハウス ブータン」。
ガキの頃、よく来た店が残っているとは⁉「まだあのオヤッさん(店主)元気かな?」好奇心はMAXへ、そして気が付いたら店の中のカウンターに座っていた。店は中も外も昔のまま、まるで俺だけ時が流れたみたいだ。懐かしい…。
昔よく食べたカツカレー
そんな余韻に浸っていると、店員のお兄ちゃんが声をかけてきた。バイトだろうか?年は30代半ばといったところだ。
バイト:「何にしましょう?」
俺は昔よく食べたカツカレーを頼んだ。
確か、オヤッさんが「うちが、静岡県で初のカツカレーを出したんだ。」って、自慢げに言ってた事を思い出す。
バイト:「お待たせしました。カツカレーです。ソース使って下さい。」
1番人気はカツカレー
バイトのお兄ちゃんが愛想よくカツカレーを出してくれた。銀の皿にのったカツカレー、昔ながらの真っ赤な福神漬け、そしてこの香り…否応なしにヨダレが溢れてくる。先ずは1口カレーを食べてみる、「うまい‼」。まろやかで、コクがあって、味に深みがある。今どきの、やたらと香辛料が効いたスパイシーカレーとは一線を画す、昭和の古き良き ザ・ジャパンカレー‼だ。少し大きめなスプーンで、こんどはカツを頬張る、「うまい‼」。脂身は全くなく、赤身だけを揚げてあり脂っこくない。胸やけが気になるお年頃の俺には嬉しい限りだ。勧められたソースもまろやかで、カツにもカレーにも合う!文句のつけようもなく旨い‼
食後のデザート
ふとバイトのお兄ちゃんを見ると、大きな寸胴を火にかけ何かをかき混ぜている。明日の仕込みだろうか?
黙々と働くバイトのお兄ちゃんを横目に、残りのカツカレーをたいらげる。
頃合いを見て、バイトのお兄ちゃんがバニラアイスを出してくれた。これも昔と変わらない。飲みに行くと、締めにラーメンじゃなくてアイスが食べたくなるのは、ひょっとしてこのせいだったのか…。そんなくだらない事を思いながら、バイトのお兄ちゃんに話しかける。
バイトだと思ったお兄ちゃんが…
Boo:「オヤッさんは何時に戻って来るの?」
バイト:「おじいちゃんは、今は店に出ていません。2年前に受け継いで、今は僕がやっています。」
え?バイトだと思っていたお兄ちゃんが店主で、しかもあのオヤッさんの孫⁇
あははは…、俺は思わず笑ってしまった。いや、もう笑うしかなかった。
バイト:「どうかしました?」
人懐きっこい笑顔でバイト…、いや店主が聞いてきた。俺は、昔この店に通った事やまだ店がやっていてビックリした事などを店主に話した。
店主:「そうだったんですね、まだまだやってますよ(笑)。」
これは失礼した。俺の暴言にも、店主のお兄ちゃんは爽やかな笑顔で答えてくれた。
店主の秘めたる思い
彼の名前は、佐藤利昭(さとうとしあき)さんといって、以前は名古屋でコーヒー専門店で働いていたそうだ。3年程前に、オヤッさんから店をたたむと聞いて、ブータンの歴史と味を守りたいと思ったそうだ。3年前に店をたたんでいたら、この旨い&懐かしいカツカレーが食べれなかったと思うとゾっとする。
佐藤さん:「ブータンは創業55年ですけど、ひいじいちゃんも昭和初期に洋食の食堂をやっていて、カレーの作り方はそのころから変わりません。」
ん?ひいじいちゃん?昭和初期??
今日は暑いせいか、どうやら俺の耳が熱中症にでもなったらしい…
つづくとさ…
~お店紹介~
カレーハウス ブータン
1階…カウンター6席 2階…4人がけテーブルX3
浜松市中区鍛冶町320-8 for Google map
TEL 0534540085
営業時間 11:00~21:00 定休日:木曜日
*但し、16:00~17:00は休憩で留守にすることあり
<その他>
予約不可 貸し切り不可 テイクアウトOK 配達不可
<お客さんの層>
30~60代の男性が多い。女性は10%程度。
<混む時間帯>
・ランチ 12:00~16:00 ・ディナー 19:00~
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